ごあいさつ

本流にダムが無かった長良川は、自然な流れが残された清流として全国に名を馳せましたが、1995年河口に堰が建設され、環境の悪化が進んでいます。川と海を分断した河口堰は、川と海を行き来するアユやサツキマスの生息に大きな影響を与え、アユの漁獲量は90年代中ごろから激減しました。
 
「長良川の鵜飼漁の技術」が国の重要無形民俗文化財になりました。岐阜県が目指している「清流長良川の鮎 ~里川における人と鮎のつながり~」の世界農業遺産認定にも大きなはずみとなるでしょう。長良川を愛する私たちは、こうして国内外に評価されることを嬉しく 思います。一方で、岐阜市は長良川のアユを準絶滅危惧種に指定し、人の手を借りないでは生息が維持できなくなる可能性が懸念されています。長良川を本当に世界に誇れる豊かな清流とするために、河口堰を開門し、山から海までの繋がりを取り戻したいと私たちは願っています。

今年2015年は、河口堰運用20年となる年です。次世代に誇れる長良川をよみがえらせるために、今年こそ河口堰の開門調査を実現する年にしたいと考えています。そんな思いの流域の団体・個人が集まり、「よみがえれ長良川」実行委員会を立ち上げました。

実行委員会は「開門調査の実現」をめざし、国、岐阜県などに要請行動を行うとともに、全国の「長良川を想う」人々にも呼びかけ、7月4日(土)に長良川河口堰の環境観察と開門アピール行動、7月5日(日)長良川国際会議場においてシンポジウム・イベントを開催します。多くの皆様の想いと声で運動を広げていきたいと考えています。

2015年3月吉日
よみがえれ長良川実行委員会

共同代表

粕谷志郎(長良川市民学習会 代表)

亀井浩次(NPO法人 藤前干潟を守る会 理事長)