7月6日 国土交通省(中部地方整備局)へ要請行動で開門調査を訴える

よみがえれ長良川実行委員会は、7月6日(月)国土交通省中部地方整備局に対し長良川河口堰開門調査に向けた要請を行うとともに、前日のシンポジウムで採択した「よみがえれ長良川」集会宣言を手渡しました。

 

7月6日は河口堰が20年前閉鎖された日です。粕谷共同代表以下14名の要請団は、長良川河口堰の検証を進める愛知県と速やかに合同会議を開き開門調査に踏み切るよう訴えました。国側は「愛知県が論点をまとめてから」との言葉を繰り返し前向きな姿勢を示そうとしませんでした。

なお、この日、大村愛知県知事は記者会見で「粘り強く検証を進める」姿勢を明らかにしました。


〈 要請書 〉

要 請 書
                                                                                   2015年7月6日
国土交通大臣 太田昭宏さま
 
                                                                   よみがえれ長良川 実行委員会
                                                                   共同代表  粕谷志郎  亀井浩次
 
 平素からの河川行政へのご尽力に感謝いたします。
 
 私たちは、長良川を愛し、自然な長良川を取り戻して未来に手渡したいと願う者の集まりです。

 

 20年前のきょう7月6日、大きな疑問と懸念の声が渦巻く中、長良川河口堰のゲートが閉鎖され、 長良川は海から遮断されてしまいました。
 
 私たちは、7月4日~5日、岐阜市の長良川の畔に集いました。7月5日のシンポジウムで、別紙のようなアピールを採択しました。
 
 2010年、名古屋で開催された生物多様性COP10において、議長国である日本は「愛知ターゲット」をとりまとめました。日本政府(「国」)として、その実現に取り組むことが求められています。

国土交通省としても、1997年の河川法改正で河川管理の目的として盛り込まれた「河川環境の整備と保全」の中味をより一層深化していかねばなりません。
 河口堰で毎日、毎年採られている環境データは、1980年代の「河川環境」の考え方の水準のまま、水質指標の数値の改善や水産資源としてのいくつかの種の個体数の維持に限定されています。生物多様性、生態系への目配りは全くないと言っても過言ではありません。愛知ターゲットの中間年でもある今年こそ、国際公約を果たすために「国」も動くときです。
 長良川の再生のために決断をして下さい。 
 
  私たちは長良川を世界に誇れる豊かな清流とすることを願い、次のことを要望いたします。
 
                                          記
 
1.愛知県からの長良川河口堰開門調査の提案を、積極的に受け止めて下さい。
 ① 愛知県からの提案に応じて、速やかに合同会議を設置して下さい。
 ② 開門調査の具体的な時期や調査内容については、漁業関係者や研究者、環境団体関係者、法律家などを委員とする透明性・公開性のある委員会を設置し、広汎な市民の意見が反映できる ようにして下さい。
 
2.木曽川水系連絡導水路事業は、現在は凍結され、「検証中」となっています。積極的な必要論は出ていません。この事業を根拠づけている木曽川水系水資源開発基本計画(フルプラン)は全部変更の時期を迎えました。水需要の鈍化・減少は明白です。木曽川水系連絡導水路事業を、フルプランから外し、中止する方向で、検討して下さい。
 
                                                                                                以上